Écrint Dolls用語解説

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エクラントドール
  • 人形師ユノアが設計・制作した、人間の魂を宿す人形たちのこと。
  • 個体差・体型によって差異はあるが、全長約50cmサイズ。
  • 略称は『ドール』または『É(イー)ドール』。

 

  • 命名者は基礎設計を構築した人形師ユノア。その名を意訳すると『宝石箱の人形』。人形師ユノアが生まれ育った国、リュミエール王国の言葉で輝きを意味する「eclat(エクラ)」、宝石箱を意味する「ecrin(エクラン)」から考案された造語である。
  • アルファベット表記では『Écrint Doll』。
  • 『小さくても人間と同じように生きられるように』というコンセプトで、体は人間の約1/3程度のスケールに関わらず、人間のそれと比べて大きく優れている身体能力を持つ。関節部を除いた表面の触感は人間の肌とほぼ変わらないが、体温を持たない。
  • その表面部には魔法による薄膜状の不可視障壁が展開されており、通常の物理現象による一定以下の衝撃、損傷をシャットアウトする効果を持つ。
  • 霊力からの魔力供給が続く限り通常の活動時間に制限はないが、短時間に神珠霊装を多用した場合など、魔力の消耗が著しい状況が続く場合はその限りではない。


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エクラントドール・ユノアシリーズ
  • 人形師ユノアが製作したエクラントドールのシリーズ名称。唯一設計者の雅号がシリーズ名に反映されている。
  • 該当する人形は1stドールのイリス・ユノア、2ndドールのアクア・ユノア、3rdドールのミスラ・ユノア。
  • 設計者の意向によって、ボディのメンテナンス性&拡張性を常に高い品質で維持する目的で、全シリーズ中最も関節構造、内部設計構造がシンプルとなっている。
  • ミスラがイリスたちと合流後は、彼女の努力と趣味によって日々ボディのアップデートが行われている。(例として、初期状態と比べた場合イリスの脚パーツの構造などに大きな変化が見受けられる)
  • ユノアシリーズの設計はすべての後発シリーズの母体に当たる。


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エクラントドール・エーデルシリーズ
  • レイラ・リュンソワールが霊石〝金皇石〟〝桃恋石〟を入手した後にミスラ・ユノアと共同で製作したÉドールで、ユノアシリーズの後継発展シリーズ。
  • ユノアシリーズと同等レベルの完成度を誇り、さらにはボディにはレイラ考案の改良内容が施された部分が散見される。
  • 該当する人形は1stドールのエルネスティーネ・エーデル、2ndドールのリーゼロッテ・エーデル。
  • 内部はユノアシリーズと比較して複雑化し、メンテナンスに手間がかかる構造と化しているが、これはレイラの技術が人形師ユノアより劣っているため。

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人形師ユノア
  • 本名ミスラ・エコー・ヴィエージュ。(出生名:ミスラ・ヴィエージュ)

 

  • エクラントドール〝ミスラ・ユノア〟が人間時代に名乗っていた雅号(人形作家としてのペンネーム)。
  • 魔導書を元にエクラントドールの基礎設計を確立させ、イリス・ユノア、アクア・ユノア、ミスラ・ユノアのドールボディを制作した人物。
  • イリスとアクアを遺して遠い年月が経過した現在、すでに死亡したと目されていたが、偶発的な事故によって魂が天星石に吸収され、現在はエクラントドールとして日々を過ごしている。
  • ミドルネームの〝エコー〟はリュミエール王族より「最高の人形師」であること認められて与えられた称号名であり、その意味は『模倣者』。
  • イリスとアクアからは当時『ユノアお母様』と呼ばれていたが、再会時に「私、ホントは17歳なんだけど。お母さんって歳じゃないよ」とやんわりと拒否したため、以降は名前で呼び合いながら対等な友人関係を結んでいる。
  • 妹の名前はステラ・ヴィエージュ。

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人形師レイラ
  • 本名レイラ・リュンソワール。

 

  • 人形師ユノアの意思を継いでエクラントドールの制作を行っている人形師の少女。
  • エルネスティーネ・エーデル、リーゼロッテ・エーデルのドールマスターを務めており、過去には一時的にミスラ・ユノアの仮マスターでもあった。
  • 人形師ユノアの意思を継ぐものとして、すべてのエクラントドールを一挙に自らの手に集めようと考えていたが、ミスラからイリスとアクアがイツキのもとで平和に暮らしていることを聞いて以降は、イリスたちを心置きなくイツキに託している。
  • 発見時未完成だったミスラ・ユノアのドールボディを8年の歳月をかけて独力で分析し、無事に完成させており、その技術的フィードバックを活かしつつ、意識を取り戻したミスラと共同でエクラントドール:エーデルシリーズを生み出した
  • 現在は故郷のフランスからイツキたちと同じ街に引っ越しており、そこでドールショップを開いている。
  • ミスラいわく、レイラ・リュンソワールは祖先のステラ・ヴィエージュにそっくりとのこと。


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魔法
  • 通常の物理法則とは異なる一定の法則に基づいた術式と、人の意志が合わさることによって物理的に引き起こされる超常現象のこと
  • 魔法の行使は、魂の入れ物である生身の肉体を持つ事が前提となる。
  • エクラントドールの場合は、ボディ・神珠霊装各所に装備した魔力結晶と霊石の補助で限定的ながら魔法の行使・発現を可能にしているが、その場合でも代償として大規模な魔法の発動はできない。

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霊石
  • 『れいせき』と読む。
  • イリスたちが生まれ育った国で言い伝えられていた『願いを叶える石』の総称。
  • その秘めたる多大な力の本質は『何色にも染まることができる、無色透明の奇跡』と例えられることも。
  • Éドールボディの体に装備されている霊石にはドールたちの魂が封じ込められており、霊石とボディが一定の距離以上に切り離されてしまった場合、ドールボディは物言わぬ存在に変わり果ててしまうため、常に何らかのアクセサリーとして肌見放さず身につけている。
  • 一見すると宝石に似た物体だが、通常の物理現象とは切り離された法則によって形を得ている。
  • 魔法を用いることで形状変化、サイズ変動が可能であり、時代によって様々な形状に姿を変えたとされている。

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紅陽石
  • 『こうようせき』と読む。
  • イリス・ユノアが身につけている紅い霊石。その外見はルビーに酷似している。
  • その内部にはリュミエール王国第一王女、イリス・ラ・アイテル・リュミエールの魂が封印されている。

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蒼月石
  • 『そうげつせき』と読む。
  • アクア・ユノアが身につけている蒼い霊石。その外見はサファイアに酷似している。
  • その内部にはリュミエール王国第二王女、アクア・ラ・ニュクス・リュミエールの魂が封印されている。

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天星石
  • 『てんせいせき』と読む。
  • ミスラ・ユノアが身につけている水色の霊石。その外見はセレスタイトに酷似している。
  • リュミエール王国出身の魔法使い、ミスラ・エコー・ヴィエージュが錬金術で偶発的に精製してしまった水色の人工霊石。その時のアクシデントで、石の近くにいたミスラ・エコー・ヴィエージュの魂を取り込んでしまった。
  • 天然の霊石と比較して魔力の精製が安定しない大きな欠点があり、その不安定な霊力精製を抑制・安定させる目的で、Éドールミスラの両瞳には魔力結晶を加工した赤色と青色のグラスアイを入れている。

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金皇石
  • 『きんこうせき』と読む。
  • エルネスティーネ・エーデルが身につけている金色の霊石。その外見はトパーズに酷似している。
  • エルネスティーネの祖国に伝わる秘宝の一つであり、その石にはフィンスターニス帝国第一皇女、エルネスティーネ・ディス・フォン・フィンスターニスの魂が封印されている。

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桃恋石
  • 『とうれんせき』と読む。
  • リーゼロッテ・エーデルが身につけている桃色の霊石。その外見はピンクトパーズに酷似している。
  • その石にはフィンスターニス帝国の皇女の一人、リーゼロッテ・フリッカ・フォン・フィンスターニスの魂が封印されている。

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リュミエール王国
  • ノーヴァス大陸に存在する一国で、『魔法』の扱いに長け、隆盛を極めたとされる国。
  • 周辺諸国の中では、特に光を操る魔法技術に長けていることで名を馳せていた。
  • Éドールたちの発言以外に存在を確認できない国家であり、詳細は謎に包まれている。
  • イリス、アクア、ミスラが人間だった時に生まれ育った故郷。生前のイリスとアクアはこの国の双子王女であり、ミスラは王都の片隅に家を持つ、ごく普通の家庭で生まれた平民の少女。

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フィンスターニス帝国
  • ノーヴァス大陸に存在する一国で、リュミエール王国の隣国。
  • 最大の特徴はリュミエール王国との国境を敷くようにそびえ立つ山脈の岩壁によって、太陽の光が遮られた国土であること。
  • 国の特徴としては特に武力に秀でており、周辺諸国も一目置くほど。
  • 地理的要因によって太陽の光の恩恵を最大限受けられるリュミエール王国とはかつて対立した過去を持ち、戦争を経た後に和解、ならびに同盟国同士となった経歴を持つ。
  • 皇女エルネスティーネと隣国の王女イリスはこの確執を乗り越えた時代に生まれた王女同士であるため、互いに深い絆で結ばれている。
  • リュミエール王国と同盟を締結した後は、魔法によって太陽の光を反射、また同質の光を生成する人工太陽を生成する技術を共同開発し、闇に心を閉ざしかけていた民と暗き国土に宿願の恩恵をもたらした。
  • エルネスティーネ、リーゼロッテはこの国の皇女である。

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ノーヴァス大陸
  • リュミエール王国、フィンスターニス帝国などの国家が存在するという大陸の名称。

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神珠霊装
  • 『しんじゅれいそう』と読む。
  • エクラントドールが所有する武具の総称。その多くはÉドールが人間時代から保有しているアイテムである。『霊装』と略称することも。
  • 鞘などの付属物を含め、Éドールの意思によって非実体状態と実体状態を相互に変換することが可能であり、普段は霊石内部に格納している。
  • 神珠霊装にはそれぞれ固有の意思が宿り、『資格者』と呼ばれる選ばれし者にしか扱えない。また、最もふさわしい姿として形状、サイズを自由に変化させる特性を持つため、所持者が内包する心象によって外観が変化する場合もある。

 

  • 神珠霊装の状態は、鉄灰色の外観で固有能力のほとんどを発揮できない基底状態『ナリファイモード』と、固有の色を外観に宿し基本性能を発揮できる励起状態『アクティブモード』、大きくこの二つに大別される
  • 資格者以外でも運搬または所持することが可能だが、その場合は本来の力を制御、発揮できるアクティブモードを起動できない。
  • リュミエール王国が所有する〝光剣デュランダル〟、フィンスターニス帝国が所有する〝暗刀アルタキアラ〟以外にも存在が確認されている。

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光剣デュランダル
  • エクラントドール〝イリス・ユノア〟が所有する神珠霊装の一振り。

 

  • リュミエール国王が代々継承してきた、黄金色の刀身を持つ伝説の剣。平時は霊石内部に量子格納されている。
  • かつて王国が存続の危機に陥った際、勇者と呼ばれた存在が振るっていたが、すべての危機が去ったあとに本来の所有者である王家の元に戻ってきた経緯を持つ。
  • 資格者が手にしたアクティブモードの時は金と真紅に彩られる。

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暗刀アルタキアラ
  • エクラントドール〝エルネスティーネ・エーデル〟が所有する神珠霊装の一振り。

 

  • 暗き荒野が広がる闇の国フィンスターニス帝国を興した、黒騎士が所持していたとされる伝説の聖剣。皇位継承の証として黒騎士の子孫であるフィンスターニス帝国皇家に代々受け継がれた。
  • その闇に溶ける黒き片刃は、資格者エルネスティーネが体得している聖剣術『グナーデ』と共に戦場を舞う。
  • 霊石内部に量子格納できるが、エルネスティーネはこの刀に深い愛着を持っているため、黒の戦装束〝エンプレスローブ〟を纏っている時は常時実体化状態で装備している。
  • エルネスティーネは左利きのため、鞘は右腰に佩刀している。
  • 資格者が手にしたアクティブモードの時は暗紫、黒、金に彩られる。
  • リーゼロッテはこの剣に宿るとされる意思に資格者として選ばれなかったため、振るうことができない。

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天書ラツィーエル
  • エクラントドール〝ミスラ・ユノア〟が自ら制作した神聖宝具。

  • イリスの持つ、紅陽石内部に保存されていた神珠霊装〝デュランダル〟を解析し、独力で開発・作成した空色の魔導書。
  • 神珠霊装を参考にして作り出された経緯から同質の特性を備えており、普段は天星石内部に量子格納されている。
  • 本来エクラントドールは生身の体を持たないことから魔法の使用に制限が課されるが、ミスラは本書の補助によってある程度魔法を自在に操ることが可能となっている。

  • ミスラ・ユノアが所持しているのは、人間時代のミスラ・エコー・ヴィエージュが護身用に所有していた同名の魔導書を、レイラ・リュンソワールとともにドールサイズに仕立て直した上で複製したもの。
  • 本自体にミスラの意思に反応する自動筆記機能を搭載しているため、本来であれば今までミスラが知り得た魔法の術式や数々の知識が自動で蓄積、記載されているはずなのだが、肝心の魔法の術式を書き込んでいる媒体が紙であることが災いし、ミスラが人形として活動を開始した時には経年劣化によってほぼすべてのページが機能喪失してしまった。
  • そのため、『人形師ユノア』時代に記したページを切り離し、やむを得ず白紙に戻す形で復元した。以後は元の機能に近づけられるようミスラの記憶を元に、手作業で少しずつ修復している。

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ワイズマンシェード
  • 『賢者の外套』の名を冠する、黒鷲の翼が金糸で刻まれたマント。エルネスティーネの背で風に靡きながらその身を包む、戦装束の一片。
  • エルネスティーネのドールボディを制作する際に金皇石とともに発見された、伝説の黒騎士の身を包んでいた聖骸布の切れ端を元にレイラ・リュンソワールが仕立て直したマジックアイテム。
  • その二又状の形状はフィンスターニス帝国の守護獣である二頭の黒鷲“アドラー”の姿をモチーフに取り入れたもの。
  • 魔力を繊維に通すことによって、限度の範囲内で硬度と面積を自在に操ることができる。そのほか、その特性を活かして跳躍・滑空時の姿勢制御に使う空力弾性翼の役割を担わせることも可能。
  • エルネスティーネ曰く「私のマントは、飾りじゃありませんよッ!」

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アルカンジュ・エール
  • Éドールの体躯を重力の檻から解き放つ、光圧推進技術を用いた飛行魔法。
  • 霊石の力によってドールの体でも莫大な魔力を放出・行使できることに着目したミスラが、自身が習得している浮遊魔法『スターリー・エール』を元に、Éドール単体で運用できることを前提に改良を加えて生み出した魔法の一つ。
  • 共通する内容として使用者の背部に魔力光で形成した巨大な翼が出現し、光圧推進を得て飛行、ホバリング、滑空などの行動が可能となる。
  • 少女たちの体を空へ自由に解き放つ「光り輝ける運び手」とも称するべきこの魔法によって、ドールボディの機能に無い飛行能力を外付けで得られることとなり、小さい体が持つ大きなハンデをある程度埋めることができるようになった。

 

  • 汎用性に富み、高い応用力を持つ一方で、展開中は常に魔力を大きく消費する欠点を持つ。魔力が枯渇するということはÉドールの稼働時間の減少及び、精神の消耗につながるため、長時間の展開は推奨されない。
  • また、魔力が枯渇して魔法の維持ができなくなった場合、強制的に魔法が中断され、飛行能力を消失してしまう。そのため、無策で高高度の飛翔を行うことは危険な行為となる。
  • 使用者の心象、霊石の性質に強く影響される特性を持ち、外観、機動性、運動性などの細かな性能は個々によって異なる。例として、イリスの場合は天使を想起させるかのような純白の翼、エルネスティーネの場合は溢れ出る力を体現するかのような、黄昏色の光の翼を顕現させる。

 

  • ドールたちにとってかなり好評な魔法であり、ある白の少女は「これでやっとマスターと同じ目線で並べるわ」と心の底から嬉しそうにいい、ある黒の少女は「自由に飛べる翼を持つことは人間の悲願!そして何より……かっこいいですよねッ!(ドヤ顔)」とのこと。